マーク・ロスコに学ぶインテリア色彩学

2012.04.18

trial.jpg先日、完成間近のお客様のお宅に伺った際、素敵なアート作品に出会いました。作家の名前は「マーク・ロスコ」。お客様は、新しい家の壁に飾る予定なのでしょう。とてもセンスの良いチョイスだと思いました。
そこで、今回は、この「マーク・ロスコ」の絵から、インテリアの色彩学を考えてみたいと思います。
写真:DIC川村美術館のロスコ展会場(2009年)
mark2.jpgmark.jpg

上の絵が、マーク・ロスコの作品です。
温かみと落ち着き、そして神秘性を感じさせる作品です。
はっきりしたモチーフはなく、ほとんど色が塗ってあるだけのような感じです。
でも、なぜか、惹き付けられてしまう。。。
さて、この2つの絵は、「シーグラム壁画」と呼ばれる作品群の一部です。
その誕生は、1958年春、マンハッタンに新しくできる
シーグラム・ビル内のレストラン「フォー・シーズンズ」のために、
作品制作の依頼を受けたことをきっかけにしています。
およそ一年半を費やし、30点の絵画を完成させたそうです。
彼の作品の大部分は、赤、黄、オレンジといった色彩が多く用いられています。
いわゆる、多色使いではありませんね。
その割に、とても豊かで、単調でなく、高い精神性さえも感じてしまう。
なぜでしょうか...?
作品をよく見てみると、
「ぼんやりとした境界線」や
「発光しているかのようなグラデーションづかい」が特徴だと分かります。
今回は、その2点に絞って、作品を考察していきましょう。
まず、「ぼんやりとした境界線」は、
一般の絵画と違い、絵の大きさを超えて、壁一面に広がって行くかのような、
壮大なスケール感を感じさせます。
また、「発光しているかのようなグラデーションづかい」は、
「青い空」「夕焼けの空」のようなイメージを想起させます。
sora.jpg
yuyake.jpg
これは、色彩学的には、「面色」と呼ばれる色で、
実際に形は持たないけれど、遠くにあるような、距離感を持つ色ということです。
このような色は、見ている側を、
まるで空気の一部のような感覚で、包み込む力があります。
パッと見は、「何が描いてあるのか分からない」とか、「つまらない」といった感想を
持たれてしまう絵かもしれませんが、
長い時間見ていても疲れないし、
暖かい空気に包まれているような感覚もあり、
お部屋のインテリアにオススメです。
マーク・ロスコの絵を本当に買おうとすると、
非常に高額なので難しいのですが、ポスターだと気軽に手に入ります。
※参考サイト:Allposters
http://www.allposters.co.jp/-st/Mark-Rothko-Posters_c27892_.htm
記: プレスの藤田でした。
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