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2011.06.29
先日、【自然素材 断熱材】についてお話させていただきましたが、今回は、【自然素材 塗料】についてお話いたしましょう!
最近は、ホルムアルデヒドなどのシックハウスに対して過敏な方や、赤ちゃんの健康を気にされる方が、家づくりをされる際、いろんな【自然素材】を選ばれたりします。
【塗料】も大事なモノの一つで、【自然塗料】と呼ばれるモノを選ばれ、使用される方がとても増えてまいりました。
ただ、一口に自然塗料といっていろいろな種類があります。主なものは、オイルとワックスになりますが、他にも日本で古くから使われている漆(うるし)や柿渋も自然塗料なんです。
それでは、【自然塗料】について、代表的なモノをご説明したいと思います。
オイル系自然塗料の代表ともいえる、植物オイルを主成分とする自然塗料です。
植物性のオイルは、オイル単独で使えるものもありますが、塗料として販売されているものは、乾燥時間を短くしたり、塗りやすくするために溶剤で薄めたり、複数のオイルを混ぜたりしたものがほとんどです。また、顔料や染料を混ぜた着色塗料もあります。
塗料として使うオイルは、乾性油と呼ばれる空気中で完全に固まる性質をもったオイルで、桐油、荏油、胡桃油、亜麻仁油などがあります。
空気中で粘度は高くなるが完全には固まらない半乾性油(コーン油・綿実油・胡麻油など)や、空気中では全く固まらない不乾性油(菜種油、オリーブオイル、椿油など)も、塗料として全く使えないわけではありません。
小さなものをひとつ塗るために、わざわざ工芸用のオイルを買わなくても、台所にあるオイルで代用するのも方法です。
私も、オリーブオイルで塗装した事がありますが、そんなに悪くはなかったです。
ただ、塗りすぎるとベトベトした状態になりますので、薄く塗って、乾いた布で何度も拭いた方がいいです。
ただし、あくまでも代用ですので、きちんと仕上たい場合は、乾性油をお使いください。(笑)
蜜蝋やカルナバ蝋などを主成分とするものです。
蜜蝋は、蜜を食べたミツバチ(働き蜂)が分泌するもので、これで蜂の巣を作ります。
カルナバ蝋はブラジル北部に自生する、カルナバヤシの葉から抽出し、車のワックスや口紅などの原料にも使われています。
ワックス系の塗料は、それだけを木製品に塗る場合もありますが、基本的にはオイルフィニッシュで仕上げた上に、艶出しや表面保護の目的で塗ります。
英語ではJAPANというくらい、日本独自の塗料で古くから家具や器に使われてきました。
ウルシの木の樹液を精製して作りますが、日本産のウルシは高価ですので、現在は中国産のウルシが多く使われています。
また、人工ウルシとも呼ばれる、カシューという塗料もあり、ウルシの代用品として使用されています。
ニスというと化学物質を使ったものを連想しますが、自然の原料を使ったものもあります。
カイガラムシ(すべての種類ではなく、限られた一部の種類のカイガラムシのみ)の分泌物を精製して作った、セラックをアルコールで溶かしたものが、セラックニスあるいはシェラックニスという名前で販売されています。
ちなみにセラックはアルコールのみに溶ける性質があります。
柿渋は日本で古くから、防腐、防水のために使用されてきました。
柿渋は、まだ熟す前の柿の実を砕いて汁を搾り、その汁を発酵させて作ります。
時代劇などで見かける、番傘は和紙に柿渋を何度も塗り重ねる事によって防水効果を得ています。
また、化学物質の防腐剤が出来るまでは、建築物の木材が腐るの防ぐ目的でも使用されていました。
柿渋は発酵させて作るため、乾燥するまでは臭いがきついので敬遠されてきましたが、最近は臭いのしない柿渋が開発され、見直されています。
取り急ぎ、代表的な【自然塗料】について説明させていただきましたが、【自然塗料】の一番の特徴は、一般の人でも手軽に塗る事ができる点だと思います。
まぁ?漆は別ですけど・・・(笑)
ですから、結構『自分たちで塗るので!』と言って、無垢のフローリングにオイル系や蜜蝋ワックス、柿渋なんかも自分で塗られたお施主様もいらっしゃいました。
最近は、ホームセンターも充実していて、簡単に【自然塗料】を購入することができますので、是非試してはいかがでしょうか?