ガウディの最大のパトロンであった実業家エウゼビ・グエル。
そのグエル氏の邸宅「グエル邸」と「グエル公園」の紹介です。

グエル公園は、グエル伯爵とガウディが二人の夢である自然と芸術が
調和した総合芸術を目指し完成させた分譲住宅で、1900年から1914年に
かけて建造されました。
しかし、2人の進み過ぎた発想である自然の中で暮らす価値観は、工業化が
急速に進んでいた当時の時代背景とは相反するもので、なかなか受け入れられ
なかったようです。
60棟が計画されましたが、結局買い手はグエルとガウディの二人のみだったそうです。
その後、市に寄付され現在は公園として市民や観光客に開放されています。

天気の良い日は沢山のゲストが訪れのんびり寛いでいます。

丘の上の高台に位置している為、ここからの景色は抜群です。


眼下に広がる「青い空」に「青い海」そして、建設中の「サグラダファミリア」
絵になる光景です。

また、公園内は緑が多く覆い茂り、のんびり休む人・音楽を楽しむ人
パフォーマンスを披露する人・・思い思いのスタイルで「時」を
楽しんでいます。

ベンチに腰掛けのんびり景色を楽しむ人・・

木陰でハープを奏でる人・・

アクロバティックなヨガに興ずる人・・

もしこの時代に自分がいたならば、3人目の分譲住宅の買い手に間違いなく
なっていた事でしょう。
本当に自然が豊かで景色の素晴らしい公園でした。
続いて「グエル邸」です。
グエル邸は、ガウディを生涯支援し続けた「エウセビ・グエル」氏の
邸宅です。2011年5月に7年もの修復工事を終え再オープンしました。
迎賓館としての役割も果たしたこの建物はアラビア様式を取り入れ
石・鉄・木・セラミックなど、様々なマテリアルを巧みに、そして贅沢に
使用し迎賓館にふさわしい豪華な雰囲気に仕上げられています。
重厚なファザード・・

石材を積み上げ造られた歴史を感じる地下通路


大きな吹き抜けは、ガウディの得意なデザインの一つでもあります。


豪華なカーペットを敷いた階段を上ると大きなステンドグラスの壁が!!
実に美しいシーンでした。


グエル邸は、建築に携わる者としては見どころが満載です。
通路・天井・壁の順にご覧いただきます。細やかなマテリアル使いや
カラーバランスは本当に見事です。
通路部分からご覧ください。




続いて天井です。

星空の様な天井です。






一つの建物の中にこれほどの種類の天井が存在します。お見事です!!
続いて側壁です。


ステンドグラスからの光が、贅沢な空間をよりゴージャスに演出しています。



屋上です。
ガウディデザインの特徴でもある煙突装飾・・
グエル邸では、タイル・石材をメインに装飾されていました。



何処から見てもバルセロナの街並み・青い空には心癒されます。
眺めていると、穏やかな気持ちになりますヨ・・

最後に、重厚なアイアンで出来た出口です。

グエル邸は、邸宅と呼ぶにふさわしい空間構成でした。
重厚で豪華な雰囲気は、当時の豊かさ「富」を感じさせます。
彼のデザインやスタイルは、現代のインテリアシーンでも称賛される
お洒落で繊細なものでした。
４回にわたり「アントニオ・ガウディ」の作品をご覧いただきました。
サグラダファミリア・カサバトリョ・カサビセンス・カサミラ・グエルパーク
グエル邸・・・全てに言えることは、どの建造物もこの素晴らしい環境。
バルセロナの空気そして自然に融合し一体となっているという事ではないでしょうか？
１００年以上も前から「造形美」に頑固なまでのこだわりを持ち現代に残して
くれたガウディに感謝の拍手を送りたいと思います。
デザイナーと創るリゾート空間　デザイナーズ住宅はカジャデザイン