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先日、完成間近のお客様のお宅に伺った際、素敵なアート作品に出会いました。作家の名前は「マーク・ロスコ」。お客様は、新しい家の壁に飾る予定なのでしょう。とてもセンスの良いチョイスだと思いました。
そこで、今回は、この「マーク・ロスコ」の絵から、インテリアの色彩学を考えてみたいと思います。
写真:DIC川村美術館のロスコ展会場(2009年)
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上の絵が、マーク・ロスコの作品です。
温かみと落ち着き、そして神秘性を感じさせる作品です。
はっきりしたモチーフはなく、ほとんど色が塗ってあるだけのような感じです。
でも、なぜか、惹き付けられてしまう。。。
さて、この2つの絵は、「シーグラム壁画」と呼ばれる作品群の一部です。
その誕生は、1958年春、マンハッタンに新しくできる
シーグラム・ビル内のレストラン「フォー・シーズンズ」のために、
作品制作の依頼を受けたことをきっかけにしています。
およそ一年半を費やし、30点の絵画を完成させたそうです。
彼の作品の大部分は、赤、黄、オレンジといった色彩が多く用いられています。
いわゆる、多色使いではありませんね。
その割に、とても豊かで、単調でなく、高い精神性さえも感じてしまう。
なぜでしょうか...?
作品をよく見てみると、
「ぼんやりとした境界線」や
「発光しているかのようなグラデーションづかい」が特徴だと分かります。
今回は、その2点に絞って、作品を考察していきましょう。
まず、「ぼんやりとした境界線」は、
一般の絵画と違い、絵の大きさを超えて、壁一面に広がって行くかのような、
壮大なスケール感を感じさせます。
また、「発光しているかのようなグラデーションづかい」は、
「青い空」「夕焼けの空」のようなイメージを想起させます。
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これは、色彩学的には、「面色」と呼ばれる色で、
実際に形は持たないけれど、遠くにあるような、距離感を持つ色ということです。
このような色は、見ている側を、
まるで空気の一部のような感覚で、包み込む力があります。
パッと見は、「何が描いてあるのか分からない」とか、「つまらない」といった感想を
持たれてしまう絵かもしれませんが、
長い時間見ていても疲れないし、
暖かい空気に包まれているような感覚もあり、
お部屋のインテリアにオススメです。
マーク・ロスコの絵を本当に買おうとすると、
非常に高額なので難しいのですが、ポスターだと気軽に手に入ります。
※参考サイト:Allposters
http://www.allposters.co.jp/-st/Mark-Rothko-Posters_c27892_.htm記: プレスの藤田でした。
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